ほうれん草(ホウレンソウ)をつくろう!栄養価が高く、様々な料理に使える万能野菜です。
ほうれん草は、栄養価が高く、様々な料理に使える万能野菜です。栽培も簡単です。暑さに弱いので真夏の栽培にはさけましょう。春、秋に栽培できますので年2回栽培ができます。
ほうれん草をつくろう!

目次
- ほうれん草の特徴
- ほうれん草の栄養
- ほうれん草の栽培ポイント
- 失敗しやすいポイント
- 栽培カレンダー
- 種土つくり
- 畝つくり
- 種まき
- ほうれん草を種から植えるときは害虫に注意
- 1回目の間引き
- 1回目の追肥くり
- 2回目の間引き・追肥
- 3回目の間引き・追肥
- 収穫
- 注意
1.ほうれん草の特徴
基本情報
- 分類: ヒユ科アカザ亜科ホウレンソウ属
- 原産地: 中央アジア
- 栄養価: ビタミンA、ビタミンC、鉄分、カルシウム、食物繊維などが豊富
健康効果
- 貧血予防:鉄分と、鉄分の吸収を助けるビタミンC、赤血球を作る葉酸を含むため、貧血予防に効果が期待できます。
- 免疫力向上:抗酸化作用のあるビタミンCが、免疫力向上や美肌効果に役立ちます。
- 高血圧予防:カリウムが、高血圧の原因となるナトリウムの排出を促します。
- その他:β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、髪や目の健康維持に役立ちます。
種類
- 東洋種:葉が薄く、ギザギザしており、アクが少ないため、おひたしなどに向いています。
- 西洋種:葉が厚く、丸みを帯びており、炒め物などに向いています。
- 現在では、両者を掛け合わせた交雑種が主流となっています。
旬
- 旬は冬で、冬に収穫されたほうれん草は、夏のものに比べてビタミンCを多く含みます。
ほうれん草は、さまざまな料理に使える万能野菜です。和洋中、どんなジャンルにも合い、主菜、副菜、汁物、デザートまで、幅広いレシピがあります。
ほうれん草料理のバリエーション
- おひたし: ほうれん草の定番料理。茹でたほうれん草をだし汁や醤油で和えるだけのシンプルな一品です。
- 炒め物: ベーコンや卵と一緒に炒めたり、バター醤油で炒めたりと、バリエーション豊富です。
- 和え物: ごま和え、おかか和え、ナムルなど、さまざまな味付けで楽しめます。
- 汁物: 味噌汁やポタージュなど、汁物に入れると彩りも栄養もアップします。
- パスタ: ほうれん草とベーコンのパスタや、クリームパスタなど、洋風料理にもよく合います。
- グラタン・キッシュ: ほうれん草とチーズの組み合わせは、子供から大人まで人気です。
- スムージー: ほうれん草とフルーツを混ぜて、手軽に栄養補給できるスムージーもおすすめです。
2.ほうれん草の栄養
ほうれん草は、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な緑黄色野菜です。特に、以下のような栄養素が豊富に含まれています。
主な栄養素と効果:
- β-カロテン:
- 体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康を保ち、視機能を維持する効果があります。
- 抗酸化作用があり、老化予防や免疫力向上にも役立ちます。
- ビタミンC:
- コラーゲンの生成を助け、皮膚や血管の健康を保ちます。
- 抗酸化作用があり、免疫力を高め、風邪予防にも効果があります。
- 鉄分の吸収を助ける効果もあります。
- 鉄:
- 赤血球のヘモグロビンの構成成分であり、貧血予防に効果があります。
- カリウム:
- 体内のナトリウムバランスを調整し、高血圧予防に効果があります。
- 筋肉や神経の機能を正常に保つ働きもあります。
- 葉酸:
- 赤血球の生成を助け、貧血予防に効果があります。
- 胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減するため、妊婦に特に重要な栄養素です。
- ビタミンK:
- 血液凝固に関与し、骨の健康を保つ効果があります。
- 食物繊維:
- 腸内環境を整え、便秘解消に効果があります。
- 血糖値の急上昇を抑え、生活習慣病予防にも役立ちます。
その他:
- ほうれん草には、ビタミンE、カルシウム、マグネシウムなども含まれています。
- 冬採りのほうれん草は、特にビタミンCが豊富です。
3.栽培ポイント
- 栽培は難易度が低いので作りやすい作物です。
- 耐寒性が強く冬でも栽培できるが、夏の暑さには弱い。
- 酸性の土壌では育ちにくいので、石灰をまいて土壌改良を行う。
- 春と秋に栽培でき、時期をずらすと長く収穫が楽しめる
4.失敗しやすいポイント
- 長雨などで葉が傷み、べど病などになることがある。対策、水はけのよい土に植える、長雨などで下葉が地面に長く接すると葉が痛んでくるので、その時は早めに取り除く。株の周囲を清潔に保つなどが対策です。
- トウ立ちする。春先や夜間も明るい場所で育てると花を咲かせようとすることがある。対策として、春は早めに収穫し、夜間明るい場所は遮光する。トウ立ちしにくい品種を選ぶなどがある。
- ネキリムシが発生し発芽直後に葉、茎などを食い荒らし苗がダメになる⇒ネキリムシなどが原因は起こる症状で、堆肥を混ぜると発生しやすくなるので、最初は堆肥を混ぜない方が無難。
5.栽培カレンダー


中間: 関東、東海、中部(長野県中~北部を除く)、近畿、福井県、中国
暖 : 四国、九州、沖縄県
寒:北海道、東北、北陸(福井県を除く)、長野県(南部を除く)
発芽地温:15~20℃
日照:日なた
植え方:地植え、鉢植え(プランター)
6.土つくり
- 日当たりの良い場所を選ぶ。
- 植え付け2週間前に、1㎡あたり、苦土石灰を150gを畑にまきかき混ぜる。


- プランター・コンテナでの栽培時はうっすら白くなるぐらいに苦土石灰を撒いてかき混ぜてから2週間後に種まきをしましょう。


7.畝つくり

- 畝の高さ:10~15cm
- 苗間隔:10~15cm
- 種の間隔1cm間隔で種をまく
8.種まき

- 1cm畝のぐらいの深さの溝を掘る。
- 割りばしなどで掘ると掘りやすいです。



・指先から落とすように1cm間隔にまく

周囲の土を寄せ、タネにかぶせ、種をまいた上を手のひらで軽く押さえて土と種を密着させる。

・ハスロを付けたジョウロでたっぷりと水を与え、発芽まで乾燥させないようにします。
9.ほうれん草を種から植えるときは害虫に注意
新芽が出る前に駆除処理を!(種を植える前から新芽が出る前に駆除処理を)
タネから育てる時、特にダンゴムシとネキリムシに注意が必要です。ダンゴムシは新芽を好んで食べるため、新芽が出てもダンゴムシの駆除をしておかないと、たべられてしまいます。
10.1回目の間引き

- 葉と葉が重なりだしたら、間引きを行う。
- 他と比べて生育が悪いものからとり除きましょう。
- ※葉が1,2枚になったら間引きを行う。
間引きは、片手で地面を抑えて間引きすると行いやすい。

- 株間、2~3cm間隔にする。
11.1回目の追肥


- 間引き後、周囲の土を軽く耕して土を株元に寄せて、株を安定させる。
- 茎の分かれ目が土に埋まらないように注意しましょう。
- ※間引きした新芽がサラダに使用しましょう。
新芽を料理に使用する場合の注意
新芽には、種の皮がついてくるので、ハサミで収穫をしましょう。
12.2回目の間引き・追肥
- 草丈が5~6cmになったら同じ用量で間引き。と追肥を行う。
- 株間は5~6cmにしましょう。
13.3回目の間引き・追肥
- 草丈が8cmになったら同じ用量で間引き。と追肥を行う。
- 株間は10cmにしましょう。
14.収穫


- 草丈が20~25cmに育ったら必要な分を収穫しましょう。
- 株元にハサミをいれて収穫をしましょう。
15.注意
- 草抜きは1週間に1度程度に行いましょう。
- 土づくりの時点で堆肥・肥料はまかない。
- 虫がついたら、すぐに駆除しましょう。※苗が食い荒らされます。
